スタンフォード睡眠研究所 西野精治教授

◉睡眠負債を治す方法
毎日14時間ベッドに入り、自分に適した睡眠時間を再確認する。
最初はほとんどの人が13時間寝る、その後10時間、3週間後8.2時間となり、その後は増減せず落ち着く。

脳科学者 茂木健一郎さん

◉幸福感に包まれる「音」を聴くと脳内の神経伝達物質のドーパミンが分泌され、よく眠れます。
波の音、小川のせせらぎ音は、揺らぎ音、規則正しい中に不規則な音が混じり、人間の心拍や呼吸、ノンレム睡眠時の脳はにも共通しているため、リラックス効果が高い。モーツアルトやボサノバ、クラシック、BBCラジオ、Radio4を小音量でかけると、心地よい睡眠導入に役立つ。
すぐに眠れなくても焦らず、体を横にしてリラックスしているだけでも体や脳の疲労は回復する。

◉よく眠れるシーツの色。プライミング効果、先行する刺激が後の行為や近く、意味づけに影響を与えること。料理の盛り付けで美味しく感じる。心が落ち着く寒色系や低彩度 青や緑や紫、感情が高ぶる赤系オレンジ等は控える。綿、麻、シルクなどの肌さわり、空調、音、光、枕も大事。

医学博士 白濱龍太郎さん

◉質の高い睡眠には深部体温が関係している。深部体温とは内臓など体の内部の体温のこと。反対は皮膚体温。深部体温の昼夜の差を大きくすることで深い眠りにつける。夕方のピーク時に体温が上がり、夜体温が下がるのが健康的。深部体温はメラトニンというホルモンに影響、メラトニンは睡眠時に多く分泌され、朝目覚めて太陽の光を浴びると、脳の指令で分泌が止まる。寝る前のブルーライトは自然の光との関係を乱し眠りの質を落とす原因。
◉寝る2−3時間前にウォーキングやストレッチなどの有酸素運動をし、体温を上げる。布団に入る際は体温が下がり自然と眠れる。
質の高い眠りには、汗を吸い取り体温を下げるパジャマが必要。

秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座教授 三島和夫さん

◉朝型昼型とでは体内時計に6時間差があり、遺伝的影響が大きい。健康やパフォーマンスに大切なのは早寝早起きではなく、自分にあった睡眠。若い方が長い睡眠時間が必要であり、朝起きるのが辛いが、年をとるにつれて睡眠時間が短くなり、早起きになる。
◉適正睡眠時間は人それぞれであり、調べるには7−10日特殊な実験室に入る必要がある。
◉睡眠3時間以内に脂質を取る人はBMIが高い。夕食は寝る3時間前に取る方が良い。

コーネル大学の社会心理学者 ジェームスマース教授

◉昼の30分未満の昼寝は、時間当たりの睡眠の効果が最大化するパワーナップと呼ばれる。
睡眠時間が足りない場合は、昼寝をすると良い。

東京疲労睡眠クリニック院長 梶本修身さん

◉昼寝ができなくとも、1分でも良いので目をつぶってボーッとする時間を作ることが大事。脳の自律神経を休めることができる。 
◉寝る姿勢は仰向けではなく横向き。右を下にして横向きに寝ると、胃での消化吸収がよくなる。
人間の頭は5kgあるので、頭を支える高さが必要。高反発枕と抱き枕を太ももに挟み、シムス体位で寝る。
  

AGE牧田クリニック
◉眠くならないランチの取り方。
糖分が眠気を誘う。血糖値が200mgを超える、あるいは70mlを切ると 人間の集中力が低下、眠気やイライラを引き起こす。
ご飯、ケーキ、パン、いも、麺類は控える。寿司、丼物、パスタはダメ、その代わり野菜や海藻類のミネラル、ビタミンと肉、魚、豆腐などのタンパク質を摂取すると良い。
◉食べ合わせ。炭水化物を取るときは、オリーブオイルやバター、野菜肉などのタンパク質や脂肪とともに取ることで、体内の糖質を抑えられる。食パンにはバター、蕎麦なら天ぷら、牛丼より和定食やスープサラダ付きのステーキ定食。 腹7分目。ランチ後はすぐ20分歩く。
ダメなランチ:おにぎり2個とジュース、牛丼やバーガー、ざる蕎麦のみ。
◉医学的に正しい食事術。コーヒーはカフェインがあるのですが、糖尿病や動脈硬化を抑える効果がある。1日数杯程度を夕方以前に飲むと良い。夕方以降はハーブティ・ローズマリー、カモミール、ラベンダー、ペパーミント等のデカフェ。
◉上質な眠りのためには食事は睡眠の4時間前まで。 

温泉療法専門医、博士 早坂信哉さん

◉人間は体温が下がると眠くなる。入浴すると体温が上がります、そのタイミングで就寝すれば寝つきが良くなる。入浴後90分で体温がさがるので、お風呂を出てから1時間半後を目安にベッドに入る。
◉就寝前の入浴の効果。副交感神経を優位にしリラックス、さらに体を修復してくれる。
◉お風呂のお湯の温度は40度。40歳以上は皮膚の老化により熱さに対する感覚が鈍るので42度にあげたくなるが、逆に交感神経を刺激して、血圧を上げ動脈硬化を促し、血液粘度が上がることにより血栓や脳卒中、心筋梗塞が起こるリスクを上げてします。適度な温度を保つことが大事。
浸かる時間は10−15分、それ以上は熱中症、脱水症の原因。朝風呂は体への負担が高く、特に良くないのは入浴による血圧変動。朝は血圧が上がりやすいので、脳卒中や心筋梗塞の発生が高い時間。また朝入浴すると1時間後に体温が下がり眠くなり、パフォーマンスが落ちる。朝目を覚ましたいときは、42度の熱めのシャワーで交感神経を刺激すると良い。朝の1分シャワーで夜まで加齢臭を防げる。 
◉早く目覚めてしまう場合の解決法。高齢になると1日の長さを決めるホルモンのメラトニンが減少、睡眠時間はどんどん早い方にずれて、早寝早起きになる。ところが多くの人が睡眠時間は長い方が良いと思い込み、もっと寝なければと就寝時刻を一層早くしてしまう。その結果さらに起床時刻が早くなる。対策は「遅寝遅起き」をすること。30分単位で少しづつ遅寝、遅起きにシフト。
◉眠った感じがしない場合の解決法。長時間寝ているはずなのに、熟眠感がない。睡眠圧という仕組みがある、連続して起きている時間が長いほど、その後の睡眠が深くなる。睡眠物質が関係する。私たちが起きている間、脳内には睡眠物質が溜まっていきます。睡眠が始まると睡眠物質は分解されていき、目がさめる。ところが、夕方にうたた寝をすると、せっかく日中に溜まった睡眠ぶっつ質が分解されてしまう。まずは、ひとまとまりの睡眠を作るようにする。睡眠の質を決める「深部体温」も重要。深部体温は、内臓など体の内部の温度で、1日のうちで上がったり下がったりを繰り返すが、起きてから11時間後に最高になることがわかっている。この時の最高体温が高いほど、その後ズドンと下がり、ぐっすり眠ることができる。まず休日の夕方に体を動かし、深部体温を上げる。また深部体温のピークは今日運動をして高くなると、翌日も運動をしなくても少し高くなる傾向がある。土日の2日と平日の1−2日だけでも、夕方に少し歩いて体を動かすと、深部体温のピークが上がっていく。 
◉途中で起きる。夜中に目覚めた後眠れなくなる原因は、時計を見てしまうことにある。夜中に目が覚めた時、時計を見て時刻を確認すると、同じ時刻に目が覚めhやすくなる。目が覚めても時計を見ないようにすることが大事。このメカニズムはまだ解明されていないが、コルチゾールが関係していることがわかっている。コルチゾールは、起床時刻の3時間前から分泌され始め、1時間前に急激に増え、起きる準備が整うように起床準備をするホルモン。夜中に目覚めて時計を確認すると、翌日からは、その時刻に向けて分泌され、起きる準備を始めるようになる。寝室に時計を置くのは良いが、夜中に起きた時にも時計は見ないようにする。併せて、「自己覚醒方」も行います。寝る前に「明日は何時に起きる」と起床時刻を3回となえるというもの。これを行うだけで、コルチゾールが起床時刻に向けて分泌されて起きる準備ができる、もし夜中に目が覚めても、◉時に起きると寝る前に決めた起床時刻を3回唱え流。すると、脳のプログラムは書き換えられるので、続ければ夜中に目がさめることは減る。