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マーケティング戦略

2019年06月18日

繋がりビジネス サブスクリプション  ビジネスアイデア


繋がりビジネス サブスクリプション

 
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月額3000円の「飲み放題コーヒー」が儲かるわけ

月額3000円を支払えば、コーヒー飲み放題」。そのようなサブスクリプション(定期購入)形態のカフェが登場して、2年半が経過した。店の名は「coffee mafia(コーヒー・マフィア)」。現在、都内に3店舗(西新宿、飯田橋、銀座)を展開している。

顧客はあらかじめウェブ上で会員登録して、月額料金3000円(税込み)を支払う。すると1カ月間、来店のたびに1杯300円(同)のハンドドリップコーヒーを受け取れる。1日に複数回利用することもできる。

毎日ほぼ1回、利用されている
コーヒー・マフィアの運営会社である飲食店マーケティング支援企業「favy」によると、詳細は未公表ながら「会員数は着実に増加している」(高梨巧社長)という。

4月半ばの平日に飯田橋の店舗を訪れてみると、朝10時台にもかかわらず多くの顧客が来店していた。数えてみると、30分間で約20人もの利用者がいた。顧客は会員であることを提示するためにスマートフォンの画面をスタッフに見せ、支払いをすることなくコーヒーを受け取り、せわしそうに近くのオフィスビルへと消えていった。

サブスクサービスを開始した当初、高梨社長は「月10回で元が取れるので、月あたり十数回は利用されるかな」と見込んでいた。ところが、ふたを開けてみると、平均で月22回も利用されていることがわかった。コーヒー・マフィアは平日のみの営業なので、ほぼ毎日1回は利用されていることになる。

一度会員になったら、長期的にコーヒー・マフィアの顧客になる。継続率は100%に近い。新規の会員が増えるほど、売り上げが伸びていく。

ところが、想定以上に利用回数が多いとなると、気になるのは「この仕組みで儲けることができるのかどうか」である。3000円で22杯となると、単純計算で1杯当たりの売り上げは136円。一般的なカフェチェーンは最低でも1杯200円で販売しており、それと比較してもかなり安く提供している計算になる

西新宿の店舗には16席が設けられ、ランチの客も多い(記者撮影)
ましてや、コーヒー・マフィアは仕入れ値が高いシングルオリジンコーヒーの豆を使用する。当然のごとく、家賃などの店舗運営費やスタッフの人件費といったコストも生じる。

儲けの秘訣はスマートフォンでの会員登録にある。顧客はオンライン登録するため、店側には会員の年齢や性別、来店時刻などのデータが蓄積される。

狙いは効率的運営と「ついで買い」
大手の飲食チェーンでは楽天ポイントやTポイントなどの共通ポイントを利用し、顧客データを分析・活用しているところも多いが、その提示については顧客の任意だ。中小の飲食店にいたっては、顧客データをまともに蓄積できていない店がほとんどだろう。一方で、コーヒー・マフィアは顧客の購買行動をかなり正確に把握できる。

蓄積したデータを分析して、飲み物やフード、組み合わせメニューの開発に活用する。売れ筋商品や顧客の来店ピークが正確に予測できることもあり、廃棄や品切れといったロスもほとんどない。

また、毎日のように利用する「常連客」が多いため、スタッフは顧客の顔を覚え、自然にコミュニケーションが生まれる。そうなると「新しい商品はいかがですか」などと声を掛けることで、追加購入を促進できる。

つまり、サブスクサービスでのコーヒー販売は来店頻度が高すぎると利益が圧迫されるように見えるが、逆にデータ蓄積やコミュニケーションの向上により効率的な運営と「ついで買い」の商機を生むことができる、というわけだ。

ところが、想定以上に利用回数が多いとなると、気になるのは「この仕組みで儲けることができるのかどうか」である。3000円で22杯となると、単純計算で1杯当たりの売り上げは136円。一般的なカフェチェーンは最低でも1杯200円で販売しており、それと比較してもかなり安く提供している計算になる。


西新宿の店舗には16席が設けられ、ランチの客も多い(記者撮影)
ましてや、コーヒー・マフィアは仕入れ値が高いシングルオリジンコーヒーの豆を使用する。当然のごとく、家賃などの店舗運営費やスタッフの人件費といったコストも生じる。

儲けの秘訣はスマートフォンでの会員登録にある。顧客はオンライン登録するため、店側には会員の年齢や性別、来店時刻などのデータが蓄積される。

狙いは効率的運営と「ついで買い」
大手の飲食チェーンでは楽天ポイントやTポイントなどの共通ポイントを利用し、顧客データを分析・活用しているところも多いが、その提示については顧客の任意だ。中小の飲食店にいたっては、顧客データをまともに蓄積できていない店がほとんどだろう。一方で、コーヒー・マフィアは顧客の購買行動をかなり正確に把握できる。

蓄積したデータを分析して、飲み物やフード、組み合わせメニューの開発に活用する。売れ筋商品や顧客の来店ピークが正確に予測できることもあり、廃棄や品切れといったロスもほとんどない。

また、毎日のように利用する「常連客」が多いため、スタッフは顧客の顔を覚え、自然にコミュニケーションが生まれる。そうなると「新しい商品はいかがですか」などと声を掛けることで、追加購入を促進できる。

つまり、サブスクサービスでのコーヒー販売は来店頻度が高すぎると利益が圧迫されるように見えるが、逆にデータ蓄積やコミュニケーションの向上により効率的な運営と「ついで買い」の商機を生むことができる、というわけだ。


ユーザーとのつながりを徹底して考えよ
ここで肝心なのは、売り切り企業はこの先も売り切りを続けようが、サブスクリプションに転向しようが、「ユーザー有利」とはどういうことなのか、何をすればいいのか、改めて立ち止まらなくてはならないということです。

そのヒントは、「価値提案としてのつながり」を考えることにあります。

売り切りモデルの企業も、価値提案をしてきたはずですが、しかし実際には、たくさんの機能を盛り込むことをウリにするなど、プロダクトそのものだけを提案した企業が多いのではないでしょうか。

しかし、サブスクリプションにおける価値提案は、それでは不十分です。ユーザーのジョブ(用事)を見極めて、それを達成するために伴走しなければならないのです。

ユーザーは企業との関係性を感じない限り、継続して利用したいとは思いません。企業は、ユーザーが自身の目的を達成するためにユーザーの活動を認識し、その中で企業が補助できるタッチポイントを積極的につくることが求められます。

こうした一連のユーザーとの関係性を、私は「つながり」と呼んでいます。継続的に利用してもらいたいなら、継続的な関係性をいかに構築するか。それを徹底して考えることがサブスクリプションの本質なのです。





「サブスクバブル」で生き残る企業、消える企業
「ユーザー有利」はスタートラインにすぎない


サブスクリプションへの関心が急激に高まっている。あらゆる業界がサブスクリプションに乗り出し、バブルといってよいほどの様相を呈している。
しかし、残念ながら、言葉だけが独り歩きしている。月額定額制の導入だけでビジネスが生まれ変わり、高収益体質になると思っている事例が多くあり、これから淘汰が進んでいくであろう。ユーザーとの関係性を見つめ直し、確実に収益に結びつけるビジネスモデルを作り上げなければならない。
今回は、ビジネスモデルとマネタイズの観点から、サブスクリプションをはじめとする継続収益(リカーリング)モデルを初めて体系化し、『「つながり」の創りかた――新時代の収益化戦略リカーリングモデル』としてまとめ上げた兵庫県立大学教授の川上昌直氏が、サブスクリプションの本質について論じる。


あらゆる業界がサブスクに参入している
モノが売れず、売り上げが立たず、最終的に欠損を計上する企業があとを絶ちません。これまで、物を売って利益を計上する売り切りモデルを採用してきた日本企業は窮地に立たされています。


サブスクリプションは、基本的にはユーザーに「購入」を促すのではなく、「契約」して利用してもらう収益化モデルです。これは「所有」を前提としていた製品を「利用」に切り替えるという消費マインドにうまくマッチしました。

「契約」後は、月額や年額など期間で課金する「定額制」や、利用した分だけ課金する「従量制」といった課金形式で継続的に収益を生み出します。

このうち、広く知られているのが「定額制」のサブスクリプションです。

音楽配信サービスのアップルミュージックやスポティファイ、映像配信のネットフリックスなど、デジタル系サブスクリプションが登場した2015年頃から「定額制」は広く知られるようになり、今では高校生の間でも「サブスク」という言葉だけは定着した感があります。


デジタル系サブスクリプションの華々しい成功に追随するかのように、ここ1~2年の間で売り切りモデルの企業も、こぞって「定額制」に参入するようになりました。

コーヒー飲み放題、ラーメン食べ放題などの飲食系サブスクのほか、買うには躊躇していた何十万円もする高級ブランド品を月額定額で手軽に利用できるサブスク、さらには家電や自動車のサブスクまで登場するなど、モノ系サブスクリプションも浸透しました。

連日のようにCMや新聞の特集記事、テレビやネットのニュースでも定額制のサブスクリプションが取り上げられているのは周知のとおり。まさに今、「サブスクバブル」といえるほど活況です。

サブスクの本質は何か
1ユーザーから長く収益が継続するサブスクリプションは、売り切り企業にとって非常に魅力的に映ります。


しかし、企業がサブスクリプションを単なる「課金」の問題として認識してしまえば、本質を見誤り、機能不全に陥ります。

本質とは、何か。サブスクリプションがほかのビジネスモデルに比べて、「企業有利」ではなく、圧倒的に「ユーザー有利」だという点です。ここをきちんと押さえず、単に今の商品やサービスを定額制に変えても、失敗する確率は極めて高いのです。

サブスクリプションが「ユーザー有利」なのは、主にユーザーに対する「継続の拘束力」と「利益回収の時間」という2つの観点から見るとよくわかります。

(1)ユーザーに対する「継続の拘束力」
継続の拘束力とは、サブスクリプションを利用するユーザーに対する契約の拘束力の大小を表します
記事の冒頭で「サブスクリプションは、基本的にはユーザーに『購入』を促すのではなく、『契約』して利用してもらう収益化モデル」とお伝えしましたが、サブスクリプションにおける「契約」とは、ユーザーが主にネット上から名前や住所、クレジットカード情報などの登録をしただけで「契約関係にあり」とみなされ、利用を開始できることを指します。

ユーザーは、いったん利用登録をしてサブスクリプション状態になって月額定額利用をスタートさせても、不要になったサービスは、すぐさまネット上から解約できます。解約に関するハードルは極めて低いのです。

つまり、ユーザーにとって「継続して利用する」ことに対する拘束力が小さい状態です。継続するかどうかは、ユーザーの自由意思に委ねられています。

これと対照的なのが、サブスクリプションと極めてよく似ていて混同する人が多いリースやローンです。両者は、この「継続の拘束力」の観点から考えると、明確に線引きできます。

リースやローンにおける「契約」は、サブスクリプションとは異なり、法的な拘束力があります。月々の利用料が滞れば、とたんに延滞利息が発生します。契約によって縛られるので、いったん契約したら継続の義務を負うことになるのです。途中で辞めようものなら、多額の違約金を支払う可能性があります。すなわち、ユーザーにとって「継続して利用する」ことに対する拘束力が大きい状態です。

リースやローンよりサブスクリプションのほうが「ユーザー有利」なのは明白です。

(2)利益回収の時間
利益回収の時間とは、企業が利益を回収しきるのにかかる時間です
企業にとっては、利益を回収する時間は短ければ短いほど望ましく、ユーザーにとっては、時間をかけて回収してもらうほうが望ましいといえます。

サブスクリプションは、この点においてもユーザーに有利です。

20万円もする高級ブランド品のバッグを月額数千円で利用できるサブスクリプションが人気ですが、これは、自身の1回当たりの支払いの負担は少なく、でも高額商品を利用できるという大きなオトク感があります。これは、企業にとっては薄く長く利益を回収しなければならないことを意味しています。

企業は、ユーザーに簡単に解約されないよう、なるべく継続して利用してもらう工夫をしなければなりません。とくにモノ系サブスクリプションは、限界コストがゼロに近いデジタル系サブスクリプションとは異なり、原材料費や物流費がかかるため、そこに企業にとって必要な利益を織り込むと相当な課金回数を想定しなくてはなりません。

もっと言えば、私は、サブスクリプションはビジネスモデルの根幹を大きく変えたと思っています。なぜなら、「ユーザー有利」なサブスクリプションがこれだけ浸透したということは、大量にプロダクト(製品)をつくって売るだけの「企業有利」な旧来型のビジネスモデルは、もう通用しなくなったことを意味するからです。

ユーザーとのつながりを徹底して考えよ
ここで肝心なのは、売り切り企業はこの先も売り切りを続けようが、サブスクリプションに転向しようが、「ユーザー有利」とはどういうことなのか、何をすればいいのか、改めて立ち止まらなくてはならないということです。

そのヒントは、「価値提案としてのつながり」を考えることにあります。

売り切りモデルの企業も、価値提案をしてきたはずですが、しかし実際には、たくさんの機能を盛り込むことをウリにするなど、プロダクトそのものだけを提案した企業が多いのではないでしょうか。

しかし、サブスクリプションにおける価値提案は、それでは不十分です。ユーザーのジョブ(用事)を見極めて、それを達成するために伴走しなければならないのです。

ユーザーは企業との関係性を感じない限り、継続して利用したいとは思いません。企業は、ユーザーが自身の目的を達成するためにユーザーの活動を認識し、その中で企業が補助できるタッチポイントを積極的につくることが求められます。

こうした一連のユーザーとの関係性を、私は「つながり」と呼んでいます。継続的に利用してもらいたいなら、継続的な関係性をいかに構築するか。それを徹底して考えることがサブスクリプションの本質なのです。



brilliantideas at 21:56|PermalinkComments(0)

2014年11月21日

市場は自ら創造できる。宗教的マーケティング戦略「精神的付加価値」レッドブルのための市場は存在しない。我々がこれから創造するのだ

最近、渋谷を歩いているとレッドブルのクリエイティブな広告を目にしますが、CEOのディートリッヒ・マテシッツ氏は、「マーケティングがすべてだ。」と明言し、次のように述べています。

「今後は、主要製品と関連のない企業の買収と製品ラインの拡大に努めます。私たちはマーケティングのプロです。潜在能力があるにもかかわず、これまで日の目を見ることのなかったブランドを眠りから覚ましてやりたいのです。私たちの強みは問題解決能力です。すでに確立しているものの管理ではありません。」


実際、マテシッツさんが1987年にレッドブルを創業した時の資料には、「レッドブルのための市場は存在しない。我々がこれから創造するのだ。」と書かれており、何十年という時間を費やしてそれを実現させました。

多国籍企業ユニリーバのエリート社員だったマテシッツさんは、誰もが羨むような高額な給料を受けとっていましたが、最初はブランド構築やヨーロッパ人好みのテイストを作るのに苦労し、創業して数年で個人資産の5000万円は早くも底をつく寸前だったそうです。


レッドブルは売上の30%をブランド構築に費やすと決めており、現在のマーケティング予算は600億円を超えています。(コカコーラは売上げの9%)

実際、レッドブルの会社登記簿には業務内容として、「レッドブルブランドの活用」としか記されていないため、商品の機能や利点については一切語らず、イメージ、価値、イデオロギーを心に訴えかけ続けることを真の目的としています。

「こんな小さい缶で、のどの渇きをいやせると思うな。翼を手に入れるためにレッドブルを飲め。」

「あなたが選ばれた人間ならこの車に乗れ。」


このようなアプローチは「精神的付加価値」と呼ばれ、かつて人々が教会で感じていたような精神的充足感の代行となっており、レッドブルは消費主義という名の新しい宗教における”聖水”の働きをしているのかもしれません。

さらに、飛び抜けたブランドは表上のイメージだけで作られているわけではなく、グループ全体が見えない感情で繋がっています。

創業間もない頃、製造契約を結ぶことになったラウフ社に対し、契約書なんていらないと握手一つで製造を取り決めたり、海外から仕入れれば、遥かに安く手に入る砂糖も品質にこだわり、すべてヨーロッパの農家から仕入れています。

「私たちはお互いに絶対的な忠誠を誓っています。」(レッドブルCEO)



「バカの壁」の著者、養老孟司さんも昔は本を書く時、出版社との契約は口約束で済んだのに、今ではもの凄い量の契約書を交わさなければならなくなったと述べていました。

「契約書なんて交わさなくても、なにか問題が起きて、どうしても解決できないときにだけ、弁護士が出てくるくらいでいいのです。日本人がお互いに信頼していた時代には不信から生じるコストが低かった。そのことは案外、見過ごされやすいのだけれども、日本の成功の要因だったのではないかな、という気がします。」



信頼のレッドブル・ブランドはもう世界中のセレブの間でも御用達です。

1980年代、セレブがレッドブルを持って歩いている姿を写真に収めるためには、それなりの対価を払う必要がありましたが、現在では数多くの俳優やポップスターがレッドブルを片手に写真を撮り、SNS上でアップロードしているため、ブランドは自然と世界中に広がっていくのではないでしょうか。

ブリトニー・スピアーズにいたっては、ペプシ・コーラの広告契約に関する記者会見の席でレッドブルをちびちび飲んでいる姿がメディアに取り上げられていました。


実際、これまで140を超える競合企業が、似たような製品や名称で闘いを挑んできましたが、レッドブルは今も全世界のエナジードリンク市場の70%を占めています。

恐らくこれからの時代は、レッドブルやヴァージン・グループのように徹底的にマーケティングにこだわる企業か、グーグルやパタゴニアのように徹底的にプロダクトにこだわる企業しか生き残れないのかもしれません。(アップルのようにプロダクトもマーケティングも完璧な企業も稀にありますが。)

マーケティングと広告の意味を理解していない企業は俳優一人に億単位のお金を支払いますが、マーケティングのプロであるレッドブルはマイナーな人たちを活用することで、自分たちの価値観を世の中に伝えていきます。


最近はレッドブルのクリエイティブな広告がよく出ているので渋谷の街が色づいています。

汚い短期決戦の広告を街にバラまくのではなく、長期的な市場を創りだそうとする広告が街に増えれば、草木を植えるように街が色づくのではないでしょうか。

「今すぐ電話」や「○○で検索」ではなく、目に見えない価値観を伝える時代になりました。


brilliantideas at 06:09|PermalinkComments(0)
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