ポール・ローマー氏は、「内生的経済成長理論」を唱えているが、簡単に言うと「知識イノベーションがもたらす長期的成長」であり。”成長の鍵はイノベーション” Fact:発展途上国の人口成長率と経済成長率は比例しない。つまり、経済成長は人口とは関係ない。移民政策必要なし。

ローマー氏は90年の論文で「知識は、使用してもなくならない」という特性に着目。企業内の個人や組織が生んだアイデアや革新的技術が、社会的資本として共有され、他の企業にも伝搬することで、それが最終的にどのように国家の生産性を向上させるのかを明らかにした。

また知識は、研究開発に投じられる人員(人的資本)と、蓄積された知識の量によって増加していくが、それを応用した技術革新(イノベーション)が、どのようにして製品や事業の開発に結びつくかは国家の政策などにも依存する、とした。

例えば特許や知的財産戦略を考える際には、規制のためのルールでなく、新しい特許などを生み出す意欲を高める制度設計をするというバランスが必要で、特許を軸に企業や人々の相互作用を生み出す社会的規範、ルールこそが重要とした。

80年代から進んだアイデアのグローバルな流れ(知識の流通)は経済を発展させ、世界を変化させてきた。そのハブになったのは建物の集まりとしての都市や、産業の集積としての都市ではなく、人々のアイデアや知識が交わる「場」としての「都市」であった。

それは個人の欲求、人的資本、社会的関係資本を結びつける場であり、いわゆるコワーキングスペース、フューチャーセンター、イノベーションセンター、リビングラボのような場が、イノベーションを生み出すのである。こうした考えからローマー氏は「チャーター(憲章)都市」

という構想を打ち出しニューヨーク大学で「都市化プロジェクト」を立ち上げている。これはルールに基づく知の場としての「経済特区」を創設し、発展途上国の政策者が都市の成長による経済的機会を享受できるように、社会改革を支援するプロジェクトである。 ご興味のある方はリンクをお読みください。@mizuhof

新経済論ポールローマ氏の”経済成長は人口とは関係ない”とすると、イノベーションがこれから起こる国は安宅さんが言うように日本かもしれない!シン・ニホン