ある分野で成功すると、へぼいプライドが邪魔をしているのか、世の中全てのことがわかると勘違いするのか、新しい事を学びにくくなる。年齢や性別、国籍、文化、育った環境や経験値などの背景も関わってくるのかもしれないが、”でも、、、僕はそうは思わない、、”と言われてると。じゃ勝手に一人でやってくれー、そういう話もあるんだねという姿勢で物事を聞けないなら、熱弁振るう意味なし。ということで今日のブログは無知の知。

「無知の知」ギリシャの哲学者ソクラテスの言葉を昔哲学の授業で習ったことを思い出した。
無知の知とは、自分が知っていることは、自分は何も知らないと言うことという意味である。
例えば、物事は知れば知るほど、自分はよく理解していないと気づかされることがある。これを無知の知という。
学校教育の中で、一番役に立ったのはこの哲学の授業。余談だが、人生で一番役に立つ事を教えてくれた哲学の教授は、カレーの作り方を単位取得のテストに出題し、保護者の間で問題となり懲戒処分になってしまったらしい。彼は研究室に畳を敷き、お香を焚き、夏冬構わず毎日はだしでチャリンコ、おそらく車の運転免許はなかったと思われる。メガネをかけユニークな教授だったことを今でも覚えている。
この無知の知のお陰で、常に謙虚Be humble を心がけ、赤ちゃんからでも学ぶことはある精神で起業することができた。



I know that I know nothing.

私が知っているのは、私は何も知らないということだ。

または、”The only thing I know is that I know nothing” / “I know one thing; that I know nothing”/”I know that all I know is that I do not know anything”とも英訳されます。
これのことを「Socrates Paradox」と英語では言います。ソクラテスの逆説。

ソクラテスはアテナイ(アテネ)の知者たちと「善とは何か」などと対話し、世の知者の無知を暴いていきます。

これらの知者は、善とは何かを知らないのに、ソクラテスと対話し、論駁されるまで、知っていると思い込んでいました。それに対しソクラテスは「自分は善とは何か、全く知らない」と自覚していました。

日本語としては「不知の自覚」が適切な表現ではないか、という研究者がいますが、状況としてはまさにソクラテスは「不知を自覚」していたことを、この「Socrates paradox」は示しています。

ちなみに、これは「知らないとわかってるやつの方が賢い」という風に解釈されやすいことばなのですが、ソクラテスはそういうことを言いたかった訳ではないように思います。

というのも、ソクラテスの「私は何も知らない」は、「私は自分がどこまで知っていて、どこまでわかっているかということについても、ひょっとするとわからないのかもしれない。自分で自分を確実に分かっている、ということさえ、断言はできないかもしれない」という意味まで含みうる、徹底的な知の探究を目指す態度なのです。

踏み込んでいえば、「私が分かったつもりのことも、これから先さらに明らかになりうるかもしれない」という風にも解釈できます。

確かに、ソクラテスの時代には最先端だった知識も、後の時代にどんどん更新されていきましたし、社会的な背景や文化の変化によって、科学的真理だと思われた内容にも新たな発見が加わりうる、ということは歴史を見れば明らかです。

何かを「完全に分かりきる」ということはあり得ないのだ、ということを、アテナイの知の最先端だったソクラテスが自覚していたというのは、実に興味深いことです。

ソクラテスの知的態度について考えを巡らせると、この「無知の知」がたびたび、「本当に賢い人は自分が分かってないことを分かってるんだよ~」的文脈で使われることの不適切な感じ、

そして「本当に賢い人」という言葉のなんとも当てにならないことが感じられるのではないでしょうか…。

ソクラテスの名言ー知とは、悪とは。


The only good is knowledge and the only evil is ignorance.

「唯一の善は知ることであり、唯一の悪は無知である。」
ソクラテスは、

・誰も悪を望まない
・誰も意図的・それを知って悪を行わない
・徳とは知である
・徳は幸福への必要条件である

という前提にたち、悪は無知から生まれる、という考えで人間の悪に向き合いました。

このような考え方はもちろん後の哲学・思想によって批判にもさらされるのですが、

知を追い求めることを最高の価値とする姿勢に、現代人が学ぶことも多いでしょう。

以下に、その他の有名なソクラテスの言葉を紹介します。言葉をきっかけに、自分の思考を深めたり、英語で話しあうきっかけを作ったりしてみてください。

The way to gain a good reputation is to endeavor to be what you desire to appear.
良い評判を得る方法は、自分自身が望む姿になるよう努力することだ。
 
Think not those faithful who praise all your words and actions; but those who kindly reprove your faults.
あなたのあらゆる言動をほめる人は信頼するに値しない。間違いを指摘してくれる人こそ信頼できる。
 
By all means marry: If you get a good wife, you’ll become happy; if you get a bad one, you’ll become a philosopher.
ともかく結婚せよ、良い妻を迎えれば幸せになれるし、悪妻を迎えれば哲学者になれる。逆も然り、良い旦那を迎えれば幸せになれるし、悪旦那を迎えれば哲学者になれる。でも長くは続かない・・・笑
 
Wealth does not bring goodness, but goodness brings wealth and every other blessing, both to the individual and to the state.
富は良心をもたらさない。しかし良心は、富ばかりでなく、望まれるもの全てを、個人にも国家にももたらすのである。
 
When the debate is over, slander becomes the tool of the loser.
討論が終わったとき、悪口は敗者の道具になるのだ。
 
The hour of departure has arrived, and we go our ways – I to die and you to live. Which is the better, only God knows.
出発の時間がきた。そして、私たちはそれぞれの道を行く。私は死ぬ、あなたは生きる。どっちが良いのかは神のみぞ知る。

とても素晴らしいまとめ:ソクラテスの哲学についてフラインゴ英会話より抜粋